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コラム

冷たいものがしみるのはむし歯?それとも知覚過敏や歯周病のせい?

冷水やアイスなどを口に含んだ際、歯がしみるといった感覚はありませんか?
こうした自覚症状の原因は、むし歯・知覚過敏・歯周病、いずれかにあると考えられます。今回は、“冷たいものがしみた”ときに疑うべき症状について解説します。

むし歯が原因で冷たいものがしみる場合

むし歯の進行状況にはいくつかの段階があります。そのなかのC2と呼ばれる段階は、歯の表面にあるエナメル質が溶かされ、内部にある象牙質にまでむし歯が広がっている状態です。自覚症状が出はじめるタイミングであり、「冷たいものがしみる」はその代表的な症状のひとつです。

なお、C2まで進むと、むし歯によってできた穴が目で見て確認できるようになります。しみた箇所を鏡などで確認してみましょう。また、この状態を放置し症状が進行すると、何もしなくてもズキズキとした痛みに襲われる可能性があります。歯科医院へと足を運び、適切な治療を受けましょう。

知覚過敏が原因で冷たいものがしみる場合

「冷たいものがしみる」という症状は、知覚過敏の可能性も疑われます。この判断基準は、何もしていないときに痛みがあるかどうか。そして、冷たいものだけでなく、物理的な刺激(歯ブラシで患部をこするなど)に対して、短く鋭い痛みがあるかどうかです。

知覚過敏によって“しみる”感じが起こる仕組みは、むし歯同様、象牙質が露出していることにあります。たとえば歯が欠けてしまっていたり、すり減っていたりする場合です。また、歯肉が退縮して歯の根っこが露出し、象牙質がむき出しとなった際も起こりえます。

なお、軽度であれば自然に症状がなくなることもありますが、さらに悪化する可能性もあります。適切な対処法については、歯科医師からアドバイスを受けるのが大切です。

歯周病が原因で冷たいものがしみる場合

知覚過敏を引き起こす原因のひとつに、歯周病の進行も考えられます。これは、歯周病によって歯ぐきが下がり、歯の根っこが露出するからです。結果的に、「冷たいものがしみる」という自覚症状につながります。

なお、歯周病は放置するとさらなる悪影響をお口に及ぼします。末期状態まで達すると、自然に歯が抜け落ちてしまうこともあります。むし歯同様、早めの対処が肝心です。

まとめ

原因の種類はさておき、“冷たいものがしみる”という症状は歯や歯ぐきに何らかのトラブルが発生していることに違いありません。そのまま放置したとしても、症状が改善されることはないでしょう。少しでも自覚症状を覚えたなら、早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けるのがおすすめです。