- ご相談内容
- 「歯ぐきが腫れて、歯の痛みもあるため治療をしていきたい」とご相談いただきました。
- カウンセリング・診断結果
- 患者様は上の前歯5本(右上犬歯/3番〜左上側切歯/2番)を被せ物で治療されていましたが、歯の根の治療「根管治療(こんかんちりょう)」が不十分であることと、被せ物の適合が悪いことにより、歯ぐきや歯の根の先に炎症が起こっていました。
土台となるご自身の歯の高さが足りていないため、安定した被せ物を製作することができなくなっており、このままでは抜歯が必要になる恐れがありました。
- 行ったご提案・治療内容
- 上の前歯5本の根管治療をしっかりとやり直して歯の状態を安定させてから、歯ぐきの位置を下げる外科処置「歯冠長延長術(しかんちょうえんちょうじゅつ)」を行い、適合の良い被せ物を作製する治療をご提案しました。
歯冠長延長術は、歯質が歯ぐきより深い位置にある状態を改善する外科治療です。
歯ぐきの切開や、歯の周りの骨を整える外科治療によって歯ぐきの位置を下げ、歯ぐきより上にご自身の歯が出ている状態を作り出します。
歯を抜かずに治療ができ、長期間安定する被せ物の装着が可能になることをご説明し、同意いただきました。
まず古い被せ物を丁寧に除去し、根管治療を行いました。
その後、歯冠長延長術で歯の高さを確保し、傷が治るのを待ちました。
歯ぐきが安定してから型取りを行い、適合の良い被せ物を作製して装着しました。
- 術後の経過・現在のご様子
- 歯の根の先や歯ぐきの炎症が消失し、お口の中が健康的になりました。
患者様にも「歯を抜かずに治療することができて良かった」と大変お喜びいただきました。
現在も定期的な検診でご通院いただき、良好な状態を維持しておられます。
- この治療のリスクについて
- ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります
・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します
・外科処置後のメンテナンスを怠ると、良好な結果が得られない可能性があります
- 診療種別
- 保険診療
※自由診療の場合もあり
- 治療費総額の目安
- 保険診療に準ずる
※自由診療の場合もあり
- 治療期間の回数
- 3回
1回目:外科処置
2回目:消毒
3回目:抜糸
治療前
治療中
治療後