コラム
【レポート】2018年10月9日(火)小田全宏先生による一燈塾を開催しました。
※この記事は、講演開催後に更新されたものです。
株式会社ルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役 小田全宏先生を講師としてお招きし、第110回 一燈塾を開催いたしました。「ジャパン・スピリット」というテーマのもと、日本の神話や歴史にみる「日本の素晴らしさ」についてご講義いただきました。
講演概要
講演テーマ
ジャパン・スピリット
講師プロフィール
小田 全宏(おだ ぜんこう)先生
東京大学法学部卒業
株式会社ルネッサンス・ユニバーシティ 代表取締役
アクティブ・ブレイン協会 会長
1958年 滋賀県彦根市生まれ。東京大学法学部を卒業後、(財)松下政経塾に入塾。松下幸之助翁指導のもと、一貫して人間教育を研究。
1991年 株式会社ルネッサンス・ユニバーシティを設立。多くの企業で「陽転思考」を中心とした講演と人材教育実践活動を行い好評を博す。
1996年 リンカーン・フォーラムを設立し、全国で立候補者による<公開討論会>を実現させる。京セラの稲盛和夫名誉会長を最高顧問に迎え、NPO法人「日本政策フロンティア」を設立し、理事長を務める。傍ら、認定NPO法人「富士山世界遺産国民会議」運営委員長として世界遺産登録の実績を残す。
2004年 「アクティブ・ブレインセミナー」は全国で好評開催中。
2007年 サントリーホールにてフルートリサイタルを開催。その後、作曲もてがける。
2011年 サントリーホール大ホールにて、自作の交響組曲「大和」をオーケストラの演奏で指揮をする。
レポート
神話より ―日本に神は「八百万」
講義の前半は日本神話をひもときながら、初代・神武天皇にいたるまでの系譜をたどりました。そして、その物語の中にみる「ジャパンスピリット」を学びました。ポイントは「八百万(やおよろず)の神」という概念であり、日本には神様がたくさんいるということです。
禊(みそぎ)は神を生む
禊(みそぎ)のルーツは、イザナギが、死んだイザナミを追って出向いた黄泉(ヨミ)の国から帰ってきて、身についた汚れを洗い流したことであるそうです。そして、そのときにたくさんの神々が生まれたそうです。けがれをはらう禊(みそぎ)は、神を生むものであることを学びました。
神は自分自身?
神社や神棚に鏡が祀られているのは、そこに映る自分自身が神になりうる存在であることを表しているそうです。
負けた神も大切に。
諏訪大社には、戦いに負けて諏訪に逃げてきたタケミナカタノミコトが祀られているそうです。日本には、勝者だけでなく敗者も大切にする精神があることを学びました。
歴史より ―過ちを繰り返さないための“思い”
歴史からは、沖縄の「島唄」が「ひめゆりの塔」の出来事を思ってつくられた歌であることや、昭和天皇が戦争の全責任を負い、死ぬ覚悟で日本を守ってくださったことなどを学びました。
まとめ
天台宗を開いた最澄の言葉に「一隅(いちぐう)を照らす、 これ則(すなわ)ち国宝なり」というものがあるそうです。さらに、「一燈照隅 万燈照国」という言葉があり、「一人の力では隅しか照らせないが、それがたくさん集まれば国を照らすことができる」ということを表しているそうです。
小田先生は、教育や、この日お話いただいたような日本の素晴らしさを人々に伝承することを通じて、一隅を照らすとおっしゃっています。私たちも、それぞれがそれぞれの輝ける場で、一隅を照らす存在となれるよう、精一杯生きたいと思いました。