医療法人 徳真会グループ

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小児歯科
pediatric

コラム

子どものむし歯の進行段階と治療方法について

子どもの歯が少しでも黒くなっていると、むし歯ではないかと不安になってしまいますよね。今回は、子どものむし歯の進行段階と治療方法についてご紹介いたします。ぜひご参考になさってください。

子どものむし歯進行段階について


子どもの歯は、いずれおとなの歯(永久歯)に生え替わりますが、むし歯になった歯をそのままにしておくことは大変危険です。なぜなら、子どもの歯にむし歯が多いと、おとなの歯が生えてくる際に問題を起こし、歯並びが悪くなったり、その後のあごや脳の発達に支障をきたす場合があるからです。

むし歯の早期発見と早期治療

徳真会グループでは、むし歯の進行に応じた適切な治療を行っています。むし歯は、その進行の度合いによって、4つの段階(C1、C2、C3、C4)に分類されています。
※Cとは、英語のむし歯(Dental Caries)の略称です。

C1 │ 浅いむし歯の場合

むし歯を削り取って、つめ物をします

  1. むし歯を取る
    浅いむし歯の場合は、むし歯の部分を専用の器具で削って取り除きます。治療中に痛みを感じる場合は、部分的に麻酔をかけさせていただきます
  2. つめ物
    最後に、白いレジン樹脂のつめ物をします

C3 │ 深いむし歯の場合

歯の神経の治療を行い、かぶせ物をします

  1. 部分的な麻酔
    神経に達する深いむし歯がある場合は、部分的に麻酔をかけます
  2. 歯の神経の治療
    むし歯になってしまった部分と、歯の神経の一部または進行が進んでいる場合は、歯の神経を全部除去します
  3. 歯の神経の治療
    治療した部分に消毒を行い、むし歯を防ぐお薬をつめます
  4. かぶせ物
    治療後に経過を見させていただき、問題がなければかぶせ物をはめて終了になります

C4 │ 重度のむし歯の場合

歯を抜いて、おとなの歯が生えてくるまでの対応をしっかり行います。
むし歯で歯が溶けてしまい、ほとんど残っていない場合、まれに歯を抜かなければいけない場合があります。また、生え変わる直前の乳歯がむし歯になった場合も歯を抜く場合があります。

  1. 部分的な麻酔
    部分的に麻酔をかけます
  2. 歯の神経の治療
    歯を抜きます
  3. 固定
    おとなの歯(永久歯)が歯えてくるまで、抜けた歯の両隣の歯が移動しないように固定します。(保険適用外です)
    ※おとなの歯が生えるべきところに生えられるよう、場所を確保するために行います。また、歯並びを整えるために必要になります。

アフターケア

全ての子どもの歯(乳歯)は通常、5歳半くらいから10歳くらいまでの間におとな歯(永久歯)に生え変わります。特に、大きなむし歯を治療した子どもの歯は、おとなの歯が下から押し上げてくる段階でうまく歯の根が吸収出来ず、おとなの歯が正しい位置に生えない場合があります。その場合は、早めに乳歯を抜くなどして、おとなの歯の正しい生え変わりを促す必要があります。このようなことから、むし歯治療などが終わった後も3~4カ月おきの定期検診が大変重要となります。

子どもの歯のむし歯治療後に、歯並びが悪くなる例


早く子どもの歯が抜けた場合は、まわりの歯が動き、おとなの歯が生えるスペースがなくなる場合があります。上記のことによって、本来生えるべき場所とは異なるところに、歯が生えてしまいます。

こどもの歯が、むし歯でいつまでも抜けない場合は、生えてくる歯の妨げとなり、本来生えるべき場所とは異なる場所に、おとなの歯が生えてしまいます。

まとめ

子どものむし歯の進行は、おとなと違ってとても早いため、早期の治療が大切です。また、一生涯自分の歯でおいしい食事を取るためには、子どものころのケアが大変重要になってきます。家族で積極的にむし歯予防に取り組むことをおすすめします。

子どものむし歯予防の大切さについては、こちらをクリックしてください