2021年7月12日
元通産大臣で自民党東京都連最高顧問の深谷 隆司先生による今期7回目となる温故知新塾が収録形式で開催されました。
東京都に再びの緊急事態宣言が発令されたことを受け、今回も収録・配信という形での開催となりました。
今回は、深谷先生が実際にご経験された「満州引き揚げ」についてお話いただきました。
深谷先生は、ご家族の仕事の関係で幼少時代に中国・大連に渡られたのち、終戦を満州ハルピンで迎えられました。その後のソ連対日参戦下における生活から引き揚げに至るまで、深谷先生によって語られた体験談は壮絶なものでした。
ハルピンから日本まで、通常4日のみちのりを40日間、大陸での移動は貨物列車で、日本海の移動は旧日本軍の艦船で、いずれもすし詰めになりながら、食料も貧しい中での移動であったそうです。
それでも皆、祖国を思う気持ちで耐え、日本に辿り着いたときには地面に頬をつけ涙したそうです。
そこで強めた愛国心と、上陸された長崎の沿道で受けた温かい歓迎、「人類史上最短かつ最大の民族移動」となった引揚を必死の努力で実現させた当時の厚生省・引揚援護庁への恩が、深谷先生の政治家人生の原動力となったそうです。
私たちにとって「祖国」とは何か、ということや、「今を精一杯生きているか」を、自らに問い直した温故知新塾となりました。