2017年11月20日
元通産大臣で自民党東京都連最高顧問の深谷 隆司先生を塾長にお招きし、「温故知新塾」を開催しました。毎月、歴史上の人物にフォーカスをあてて日本の歴史や文化の素晴らしさを講義いただいている今年の温故知新塾ですが、今回は「最近の時事問題」をテーマに、直近で起こった“大相撲問題”について、お話いただきました。
今回の事件は、それぞれが異なる証言をしており、事実の究明に時間がかかっています。先生は、この事件は芥川龍之介の「羅生門」を想起させるものであると仰いました。「羅生門」は、武士が殺される殺人事件を巡り、関係する三人がみな、食い違った証言をするという物語です。揺れ動く人々の感情から見る、人間のエゴイズムや人間社会の闇を表現した作品といえます。先生は、まさに今回の暴行事件と重なりを感じることがあるといい、各関係者が正直に話すことが大事であるとの強い思いを語られました。
国技である相撲の世界で明るみになった問題に関し、深谷先生のような国を中枢から動かしておられる方の視点でお話いただける機会は大変貴重であり、塾生一同、大変勉強になりました。