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深谷隆司先生による「第4回 温故知新塾」を開催しました

2017年4月17日

4月17日 徳真会クオーツタワーにて、温故知新塾の4回目の講義が行われました。
今回のラインナップは、”平将門・平清盛・源頼朝・源義経”。
平将門は、平安時代がその名にふさわしく穏やかではなくなりつつある時勢に、世の中の乱れを正した人物として紹介されました。
当時権力を掌握していた国司・受領は、自己の利益ばかりを追求していたそうです。
一方で、国司の部下にあたる郡司は、民を大切にしていたとのこと。
将門は、その郡司とともに、国司・受領の暴走を抑えたのです。
戦も、郷土を守るために敵地に乗り込んで行い、勝利してしまうほど
郷土愛に満ちたその姿勢、強さと優しさに、感銘を受けました。
平家物語冒頭の「おごれる者も久しからず」という教訓を残した“反面教師”ともいえるのが、平清盛。
おごり高ぶった末の、後味の悪い最期にはなりましたが、
破った源氏の、当時14歳だった頼朝や、牛若(のちの義経)を殺さなかった
情の深い一面も紹介していただきました。
もしもそのとき頼朝や義経を生かしておかなかったら…と、
知れば知るほど様々な「もしも」が浮かぶのが歴史の面白いところ。
そして、生き延びた頼朝、義経の対象的な育ち方からも、歴史の面白さを
紹介していただきました。
常に認められて育ってきた頼朝に対し、貧しく、認められず、苦労してきた義経。
苦労の末に大成し、源氏の快進撃の中心となったにもかかわらず、
頼朝の嫉妬を買い、潰されてしまった義経。
「正しく生きた人が支持される」こともあれば、
「正しく生きたにもかかわらず、潰される」こともある。
そこには妬み、嫉みといった単純ではない人間の様々な感情が渦巻いている…
今回も、歴史の面白さとともに人間そのものの面白さを味あわせていただきました。