2019年9月30日
元通産大臣で自民党東京都連最高顧問の深谷 隆司先生による温故知新塾が開催されました。
本日は前回と同様に「人生のあり方についてー世阿弥の人生論ー」というテーマでご講義いただきました。
まずは前回の復習で「初心忘るべからず」のお話をしていただきました。世阿弥の言う「初心」とは、試練を乗り越えていく時の戦略や心構えを指します。「心も体も若くあれ」ではなく、限界の中でどうやってそれを乗り越え、花を咲かせるか、その時々でどのような結果を出すべきか、という考えこそが、世阿弥の言う「初心」にあたります。
世阿弥だけでなく、古代インドの四住期や孔子の論語などでも、人生をいくつかの節目に分け、その時々でどのように生きていくかを説いています。
また昨日9月29日に84歳のお誕生日を迎えられた深谷先生でしたが、そんな折、私たちにご紹介いただいたのは、人生が儚いことのたとえに用いられる「一炊の夢」という言葉でした。
私たちは人生は長いものだと思い時間を無駄に過ごしてしまいがちです。しかし偉大な先人達が人生の一瞬一瞬の儚さや、その時々をいかにして生きるかを示してくれています。若いうちに先人からの教えをしっかりと学びとり、実践し、老いて後悔の涙を流すような人生にだけはしたくないと改めて感じました。