2019年4月15日
元通産大臣で自民党東京都連最高顧問の深谷 隆司先生による温故知新塾が開催されました。
新元号が発表となってから最初の温故知新塾となった今回は、その「令和」について触れ、新たな節目に今までの「武士道」のお話をしめくくる回となりました。
「令和」の由来となっている万葉集は、天皇から庶民まで、あらゆる社会層の人々の歌をおさめた歌集であるそうです。どんな人の心も大切にした、日本の文化が誇る唯一無二の歌集であると教えていただきました。
「武士道」のお話は、「武士道精神を重んじ…」という口上を述べた貴景勝関のお話から始まりました。貴景勝関の「景勝」は、敵陣に塩を送った武士道精神の持ち主、上杉謙信の後継者の名前であるそうです。この口上を聞いた深谷先生は、貴景勝関を大変好きになったそうです。
最後は、武士道精神の根付いた日本人的な美意識を表現した文化人の先生方ついて教えていただきました。「花には散った後の悲しみは無い。ただ一途に咲いた喜びだけが残るのだ」と歌った坂村真民先生、伊豆の踊り子と出会った青春の美しい一瞬を描写した川端康成氏、息を呑んで陶然と月を見る日本人の、自然に対する畏敬の念を語った小林秀雄氏ら、数々の先生方の優れた美的感覚をご紹介いただきました。
120年前に新渡戸稲造が予言したとおり、現在、武士道精神や日本人的な美的感覚は衰退しつつあります。しかし、この温故知新塾での学びをさらに深め、一人でも多くの人に伝えていくことで、「令和」をその名の通り喜ばしく、美しい時代にしていくことができると教えていただきました。塾生として、武士道精神を再確認し、育み、伝承できる人間になりたいと思います。