親知らずの抜歯
親知らずは、永久歯で一番最後奥に生えてくる歯です。18歳臼歯と言われ、この年齢になる頃に徐々に生え始めます。親知らずが他の歯と同様に、まっすぐ生えて咬み合っている場合は問題ありませんが、横に生えたり手前の歯にぶつかって斜めに生えたりする場合は抜く必要が出てくることがあります。
正確な診断に基づく安全な抜歯
親知らずの生え方によって、抜歯の難易度は大きく変わります。以下の場合は、一般の歯科医院で抜歯をすることは難しくなります。
- 横向きや斜めに生えている
- 生えている場所が深く、神経に近い
歯の状態を正確に把握することが重要
難しい抜歯の場合は、親知らずがどこに生えているのか、根っこの形はどんな形なのか、周りの神経や血管との関係などを正確に把握しなくてはなりません。 当院では、CTを完備しているため、歯の位置や形状および周囲組織の状態を正確に把握することができます。
親知らずの抜歯を検討したい3つのケース
親知らずの抜歯が必要かどうかは、ケースバイケースです。以下の場合は抜歯を検討しましょう。
case.1手前の歯を押して歯並びが変わってしまう時
親知らずに押されて手前の歯が動くと、咬み合わせが変わり顎関節症や頭痛の原因となります。
case.2周りの歯ぐきなどの組織に影響を与えてしまう時
親知らずが生えてきたことによって、歯ぐきを噛んで痛みを引き起こす原因となります。
case.3親知らず自身がむし歯や歯周病の時
歯ブラシが親知らずまで届かず、むし歯や歯周病になる可能性があります。そのまま放置しておくと他の歯にも感染し、重症化すれば抜歯を余儀なくされるおそれがあります。
親知らずの抜歯の流れ
STEP.1 カウンセリング
患者さまのこれまでの病歴や持病、ご要望、歯の状態を確認し、治療の流れなどご説明します。
STEP.2 精密検査・診断
X線写真、模型、写真、問診などを行い診断します。
この結果を元に、治療の計画を作成します。また、治療方法や治療期間・費用などを説明し、納得して治療を受けていただけるよう、話し合った後、治療を行います。
STEP.3 抜歯準備
炎症が起きている場合は麻酔が効きにくいため、抗生物質を服用して炎症を抑えます。また、口の中の細菌を減らすことで抜歯後の治り方に影響がでるため、口の中を掃除します。
STEP.4 麻酔
抜歯中に痛みを感じないように、しっかり麻酔を効かせます。 表面麻酔をして注射の痛みを感じなくさせた後、注射で麻酔を効かせます。親知らずに歯ぐきがかぶっている場合、歯ぐきを切開して親知らずの頭を出します。
STEP.5 抜歯
器具を使い、親知らずを抜歯(脱臼)します。 親知らずが横向きや斜めに生えている時は、親知らずをいくつかに分割して取り除きます。切開した歯ぐきを縫います。 場合によっては傷口に血が固まりやすくなる薬を用いることがあります。
STEP.6 抜歯後
抜歯後1週間ほどしたら、傷口を確認して問題がなければ抜糸をします。
親知らずの抜歯の治療費について
親知らずの抜歯は基本的に保険診療となります。患者さまのご要望に応じた治療をご提案しておりますので、気になることやご希望がございましたら、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。
担当医のご紹介
歯科医師 嘉手納 勉 (かでな つとむ)
九州大学歯学部 卒業
九州大学大学院歯学研究院 博士課程修了
九州大学歯学部付属病院 第2口腔外科助手
麻生飯塚病院歯科口腔外科 医長代理
屋久島徳洲会病院歯科口腔外科 医長
(医)仁慈会西原歯科 口腔外科部長
福岡徳洲会病院 歯科口腔外科 医長
日本救急医学会認定JPTEC(病院前外傷救護)プレインストラクター
日本救急医学会認定ICLS・BLS インストラクター
日本口腔外科学会 会員
日本口腔科学会 会員
日本顎関節学会 会員
日本顎顔面外傷学会 会員